通訳の方法ー簡単な言葉を選んで訳そう:通訳案内士試験2次対策 | いつかは素敵な通訳ガイド

通訳の方法ー簡単な言葉を選んで訳そう:通訳案内士試験2次対策

通訳ガイド試験
シルビー
シルビー

通訳問題の日本語を全部聞き取れたとして、それを英訳するコツはなにかある?

ペッチー
ペッチー

そうだね、なるべく簡単な単語を使って、分かりやすい簡単な文を作ることかな。実際に、過去問を見ていこう!

前回、通訳案内士試験の2次試験の通訳問題は、どれだけ日本語がきちんと聞き取れて、メモをとり、再現出来るかだと書きました。

日本語の質問をきちんと再現できるようにメモを取れるようになれば、通訳パートは半分以上クリアだと私は思っていますが、ここまで出来るようになれば、いよいよ通訳の練習です。

私も、通訳(英語力)には、全く自信がなく、例文を作るほどのレベルではないとは思っていますが、この程度のレベルで合格できるのか!という参考になれば幸いです。

英訳はなるべく簡単に!

私は、英語で試験を受けましたので、英文の作成をしたいと思います。

まず、通訳問題、完璧で綺麗な英文を作成しないといけないと、あなたは思っていませんか?

国際的な会議の通訳レベルであれば、完璧で綺麗な英文を、即座に話せなくてはいけないかもしれませんが、通訳案内士の試験の段階で、そこまでは求められてはいません

通訳は翻訳ではない

まず、通訳と翻訳の違いについて、考えてみましょう。
翻訳の場合、たくさんの人の目に止まり、何度も読み返されるものなので、文法なども正しく使う必要があります。

しかし、通訳は話し言葉です。相手に、どれだけ、言いたいことが伝わるか、が大事です。
もちろん、顔を見ながら話しているので、相手が怪訝そうな(理解していなさそうな)顔をすれば、別の言葉で言いかえることも出来ますね。

そのため、翻訳と通訳の文を作成する時の違いは、次のようになります。

≪翻訳≫

  • 文法をきちんと使う
  • 完全な文章を作る/文章は長め
  • 比較的、難しい単語が使われる

≪通訳≫

  • 文法を完璧にするより、相手に意味が通じるようにする
  • 完全な文章でなくても良い/文章は短め
  • 比較的、簡単な単語を使い分かりやすく

これも、日本語で考えてみたら分かりやすいと思うのですが、書き言葉と話し言葉は違いますよね?
書き言葉としては間違っていても、話し言葉では問題なし、という場合もあります。

例えてみると;

翻訳:She speaks English fluently.
通訳:She speak English well.

上の文章で、She speakは間違った文法です。
決して、文法を間違っても良いとは言いませんが、これくらいの間違いで通訳問題で減点になることはないと思います。

また、動詞、形容詞、副詞など、書き言葉(翻訳)では、難しい言葉を使うことが多いですが、話し言葉(通訳)では、なるべく発音しやすく、短く、使いやすい言葉を使う方が相手にも伝わりやすいのではないでしょうか。

通訳の例:2019年の試験から

それでは、私が、2019年に実際に試験を受けた際に訳した文です。

箱根は東京から近い観光地で、国内外からの多くの観光客を集めています。
温泉以外にも、森林浴やロープウェイ、芦ノ湖の遊覧船も楽しむことが出来ます。
富士山の美しい景色も近くでみることが出来ます。

元々の文章がそこまで難しくないので、分けるほどでもありませんが、出来るだけ短く切って, そして、出来る限り簡単な単語を使いました。

箱根は東京から近い観光地、Hakone is close from Tokyo.

国内外からの多くの観光客を集めています。
Many Japanese and foreign tourists visit Hakone.

温泉以外にも、森林浴やロープウェイ、芦ノ湖の遊覧船も楽しむことが出来ます。
In addition to taking hot spring, you can enjoy forest walking, riding ropeway, and pleasure boat on Lake Ashi.

富士山の美しい景色も近くでみることが出来ます。
You can also enjoy seeing beautiful sight of Mt. Fuji.

この程度で、合格出来たのか?!と思われたかも知れませんが、実際合格出来たので大丈夫です!!
試験では、緊張感も加わり、限られた時間で慌ててしまうので、いかに簡単に、元の文をあまり崩さずに言えるかが重要だと思います。

例えば、上記の文をもう少し丁寧に訳せば、次の文のようになるでしょう (間違っている部分があれば、ごめんなさい・・・)

Hakone is a tourist spot located near Tokyo and visited by many tourists from Japan and overseas. Not only taking hot spring but also you can enjoy forest bathing, riding ropeway and taking pleasure boat on Lake Ashi. The superb view of Mt. Fuji also can be seen closely.

簡単で分かりやすい文を作るには

このように、なるべく簡単で分かりやすい文章を、緊張下において話せるように気に掛けていることがいくつかあります。

  • 冠詞や助詞などはあまり気にしない
  • 単語は簡単なものを選ぶ(特に形容詞!)
  • 短いSVの文を作る

冠詞や助詞はあまり気にしない

もちろん、間違うことを勧めているわけではありませんが・・・
冠詞や助詞について深く悩むくらいなら、別に間違えてもいいや、くらいの気持ちで挑んだ方が楽に話せるのではないんじゃないかと、あまり気にしないことにしています。

ちなみに上の試験時の通訳では・・・

close from → close to
seeing beautiful sight of  → seeing the beautiful sight of

が正解です。他にも、細かい間違いは多々あったかもしれません。

単語は簡単なものを選ぶ

試験では、簡単な言いやすい単語を使うようにしようと、予め思っていました。
動詞や名詞、副詞なども同じなのですが、普段私が翻訳をする際に、一番困るのが形容詞です。

日本語でも、形容詞は色々言い方がありますが、英語でも、本当に色々な言い方がありますよね。

特に、観光関係の形容詞で絶対に出てくるのが『美しい』!
日本語でも、美しいに似た形容詞は、綺麗な、素晴らしい、忘れがたい、心に残る、息をのむような、絵に描いたような、目を見張る、など色々とありますが、それは英語も同じです。

Delighting, amazing, fabulous, majestic, picturesque, marvelous, stunning, magnificent….

しかし、発音がしにくかったり、使いにくい言葉もありますよね。
もちろん、1週間くらいのツアーのスルーガイドで、なんでもかんでもbeautiful!!ばっかり言っていたら、それはどうかと思うので、色々な言葉を上手く使いたいですが、通訳ガイドの試験1回でなら問題ありません。

無理して難しい言葉を使おうとせず、簡単な言いやすい言葉を使いましょう。
『美しい』はbeautiful一本で大丈夫です。

また、名詞などでも分からない単語があれば、無理に考える必要はありません。
よっぽどのキーワードでない限り、なんらかの別の言葉に置き換えることが出来ます。
例えば、今回、私は森林浴(forest bathing)が出てこなかったので、なんとなく浮かんだイメージのforest walkingを使いました。

ひとつの言葉にとらわれて、他の重要なパートを訳し忘れたりしないように、思い出すのが無理だと思った単語は、すぐ別の言葉に置き換えましょう。

難しい長文を作らない

私自身、英語を勉強し始めた頃、英作文を作る際には、いつもしてしまっていたのですが、とにかく日本語をカッコ良く直訳しようとしていました。
そのため、学校で習った、分詞構文だの関係代名詞だのをたくさん使って、いかに長く難解な文を作れないかと頑張っていました。

その結果、全然意味の伝わらない、よく分からない文を作っていたものです。

英作文でもそうですが、特に通訳で求められているのは、難しい、カッコ良い文章ではありません。
求められているのは、簡単な分かりやすい文章です。

基本のS、V構文で十分ですので、確実に相手に伝わる文を作るようにしましょう。

まとめ

今回は、2次試験の口述試験の通訳問題について、どのように日本文を訳すかについて書きました。

もちろん、完璧な文法で素晴らしい文章を作成出来ればそれに越したことはありませんが、試験という短い緊張する環境の中で、いかに実力を出せるかは次の3つのことが大切だと思います。

・細かい文法などはあまり気にしない
・難しい単語を使わない
・長文を作らない。簡単ではあるが相手にきちんと伝わる文で話す

日本語をきちんと聞き取ることが出来たら、次にするのは、簡単な言葉で、相手にきちんと伝わる文を作ることです。

基礎の文法と簡単な単語だけでも、十分に相手に伝わる話をすることは出来るので、これも慣れるまで練習を重ねてくださいね。

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