紫式部が源氏物語を執筆した廬山寺!訪れるのはいつが良い? - ぱんだららの旅と節約と通訳ガイドを目指すブログ

紫式部が源氏物語を執筆した廬山寺!訪れるのはいつが良い?

廬山寺と紫式部旅行
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シルビー
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2024年の大河ドラマは紫式部ね!平安の絵巻物語を見るのが楽しみだわ!源氏物語はどんな環境で書かれたのかしら?

ペッチー
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紫式部が源氏物語の多くを執筆したのが、京都にある廬山寺がある場所だと言われているんだよ!今回は紫式部ゆかりの廬山寺の紹介をするね。

平安時代には紫式部の邸宅跡があったと言われている京都・廬山寺。ここで紫式部が源氏物語の多くを執筆したと言われています。源氏物語が執筆された場所と聞くと、一体どんな風景や広がっていて、雰囲気はどうなのか気になりまよね。紫式部がどのような環境で源氏物語を執筆したのか、その舞台裏に行ってみたいと思いませんか?源氏物語が執筆された舞台である廬山寺へ行けば、そこでしか味わえない雰囲気を体験できるかもしれないですね。

では、せっかく訪れるなら、いつが最適なタイミングなのでしょうか。

この記事では、廬山寺の四季折々の美と、紫式部が源氏物語を執筆した背景を探り、訪れるベストなタイミングをご紹介します。桔梗の花が咲く頃や紅葉の季節、そして鬼おどりの時期に合わせて、最高の体験を手に入れるためのヒントが満載です。

廬山寺とはどんなお寺?その見どころは?

廬山寺(ろざんじ)

【住所】京都市上京区寺町通広小路上ル北之辺町397
【電話番号】075-231-0355
【ホームページ】https://www7a.biglobe.ne.jp/~rozanji/
【拝観時間・拝観料】9:00~16:00 / 大人 500円 小中学生 400円
【写経】納経料 500円(道具は不要)

廬山寺の場所とアクセス方法

それでは、まず、廬山寺の場所を確認してみましょう。

廬山寺は京都市上京区北之辺町にあり、近くには京都御所や京都迎賓館、平安神宮と云った観光地があります。1日で周りやすいロケーションにありますね。

廬山寺までは市バスや地下鉄を使って行くことができます。河原町通りからお寺に入ることはできないので、寺町通りに向かってくださいね。

市バス(京都駅から)・・・4・17・205系統に乗車 府立医大病院前で下車し、徒歩約5分
市バス(四条河原町駅から)・・・3・4・17・205系統に乗車

京阪電車・・・京阪神宮丸太町駅下車 徒歩約15分 / 京阪出町柳駅下車 徒歩約15分

地下鉄・・・地下鉄烏丸線「丸太町駅」で下車 徒歩約20分

源氏庭で感じる穏やかな静寂―廬山寺の魅力の一端

廬山寺に源氏庭が作られたのは昭和40年のこと。平安朝の庭園の趣きを出しており、白砂とこけに覆われているのが特徴です。四季折々の景色を楽しみながらその静かな雰囲気の中で穏やかな時の流れを感じることできる、そんな美しい庭です。

源氏庭にはおよそ1500本の桔梗の花が植えられています。紫式部の名にちなんで紫の花が植えられたのかと思いますが、実はそうではないとのこと。源氏物語のお話の中には“あさがおの帖”がでてくるのですが、当時のあさがおは今でいう“桔梗”であるという説があり、それにちなんで桔梗が植えられるようになったのだそうです。

式部顕彰碑の前で振り返る歴史―廬山寺の文学的な名所

廬山寺の境内には、紫式部を顕彰する碑があります。文学博士角田文衛(つのだ ぶんえい)先生の論文「紫式部の居宅」によって紫式部は現在の廬山寺の境内に住んでいたことが考察され、平成元年に紫式部顕彰碑が建てられました。

紫式部顕彰碑には、旧字体旧かなづかいで紫式部の生涯が細かく書かれています。

紫式部顕彰碑に記されていること

・973年頃に藤原為時の娘として生まれる
・幼少の頃から学芸に親しみ、その才能が認められていた
・999年に藤原宣孝と結婚
・1006年頃、左大臣藤原道長の長女で一條天皇の中宮の彰子に仕える
・中宮に漢文学を教える傍ら、源氏物語を執筆
・その後紫式部日記、紫式部集を執筆
・亡くなったのは1031年説が有力

本堂の奥深い趣、心安らぐ祈りの空間―廬山寺の重要な聖域

廬山寺は別の場所に938年に947年に建設されましたが、応仁の乱で焼失したため、1573年~1593年に現在の場所に移ってきました。本堂は何度も火災にあって焼け落ちており、現在の本堂は1794年に建てられたものです。本堂には国宝や重要文化財が数多く所蔵されており、それらは東京博物館や京都国立博物館に寄託されたり展示されたりしています。

ご本尊は13世紀初めの製作と推定される重要文化財の阿弥陀如来及両脇侍坐像(勢至菩薩・阿弥陀如来・観音菩薩)です。ここでは、ご本尊の前で写経体験をすることも出来ますよ。紫式部が源氏物語を執筆した時の雰囲気を想像しながら歴史に思いを馳せてみるのも良いかもしれません。

紫式部や源氏物語にゆかりのある貴重な寺宝も多く、「源氏物語絵巻」や「紫式部日記」(ともに国宝・複製)、幼い日の紫の上が描かれた源氏物語第5帖『若紫』の場面を表した掛け軸「若紫」、源氏物語の場面が描かれた貝合わせなどが展示されています。

紫式部が源氏物語を執筆した廬山寺

廬山寺は紫式部が生まれ育った邸宅の跡地

現在の廬山寺の境内には、紫式部の曽祖父である権中納言藤原兼輔(堤中納言)が建てた邸宅があったと考察されています。紫式部はこの邸宅で生まれ育ち、結婚後も住んで一人娘を育て、そして死ぬまで暮らしていました。

そのため、「源氏物語」だけではなく、「紫式部日記」や「紫式部集」などもこの場所で執筆されています。また、中川辺という言葉が出てくる内容からも源氏物語の中に出てくる「花散里の巻」の屋敷はこのあたりを設定していたと推察されています。

ちなみに、紫式部という名前は本名ではありません。源氏物語の中に出てくる「紫の上」から生まれたペンネームなのです。本名は藤原香子(読み方は不明)といいました。

紫式部が源氏物語を書いた執筆環境

紫式部歌碑

世界的なベストセラーとなった『源氏物語』。紫式部がどのような環境で源氏物語を執筆したのか、その当時の文学の特徴や彼女の生活状況はどうだったのか気になりますね。

近代の私たちが紫式部が源氏物語を執筆した環境を知ることは難しいかもしれません。しかし、当時の時代背景を考えることで、その執筆環境がどうであったか垣間見ることができます。

平安時代初期、貴族社会が栄える中、紫式部は女性としては異例の文学の才能を持ち、貴族の宮廷で活躍していました。紫式部の執筆環境は、宮廷の雅な雰囲気や物語の舞台となった当時の都の情緒に深く根ざしていたことが考えられます。

また、平安時代の女性は今よりずっと結婚が早く、12~14歳で嫁ぐのもおかしなことではありませんでした。そんな中で紫式部が結婚したのは30代半ばで、これは平安時代の女性としては異例のことでした。しかも、結婚してまもなく夫を亡くしてしまうという運命に見舞われています。このことは、紫式部が源氏物語を執筆する上で大きな影響を与えたに違いありません。

人生において大きな試練を迎えた紫式部。夫との短い共有の時間の中で、紫式部は多くの感情や経験を得たことでしょう。これが源氏物語において、愛や別れ、人生の儚さといったテーマに深い感受性を植え付けたのかもしれません。

四季折々の美に包まれる廬山寺:訪れるベストなタイミングはいつ?

春は桜、夏には桔梗が咲き誇り、秋は紅葉が美しく彩ります。冬は雪景色を楽しめる四季折々の風情がある廬山寺ですが、いつが訪れるべき最適な時期なのでしょうか。

もちろんどの時期に行っても楽しむことができるのですが、ここでは特におすすめの3つの時期を紹介します。

廬山寺で迎える癒しのひととき:桔梗の花が咲く見頃

やっぱり一番におすすめしたいのは、源氏庭に植えられた可愛らしい紫色が印象的な“桔梗”の花が咲く時期。奥には青もみじがみずみずしく佇み、美しい桔梗とのコントラストが楽しめるのは桔梗が見頃となる6月下旬から7月上旬~中旬。その後も9月初め頃までは桔梗を楽しむことができます。

本堂では源氏庭を眺めながら写経をすることが出来ますので、この時期に訪れれば心を豊かにしながら源氏物語の世界を体験できるかもしれないですね。

廬山寺の美しさが最高潮:紅葉に包まれる秋の訪れ

秋も深まってくると山門から参道にかけてモミジや他の木々が風景を彩ります。本堂を囲むように連なる紅葉が見頃を迎え、幻想的な景色が広がるのは11月末頃。鐘楼周辺にも見事な紅葉が広がります。

源氏庭でも白砂と紅葉の美しいコントラストを楽しむことができます。紅葉シーズンのピーク時でも、廬山寺は混雑が少なく、静かな紅葉風景に身を委ねることができます。見頃は例年11月中旬から下旬まで。この時期が特におすすめです。

鬼おどりの季節に合わせて:廬山寺で楽しむ特別な体験

山門を入って正面にある元三大師堂には、ご本尊の元三大師像が祀られているのですが、この中でも開祖である良源は疫病神を退治した「厄除けの大師」として多くの人々から信仰を集めています。

元三大師が鬼の姿となって疫病神を追い払ったところから、毎年節分の時期には鬼に豆まきをして悪疫退散を祈願する節分会 追儺式鬼法、通称「鬼おどり」が開催されます。鬼おどりでは、赤鬼と青鬼、黒鬼の3匹の鬼が手にそれぞれ宝剣、大斧、大槌を持って大暴れするのですが、それを豆まきと福餅の力によって追い払います。

鬼おどりの詳細 令和5年2月3日(金)開催予定

まとめ:廬山寺で源氏物語と紫式部の世界を感じよう

歴史と文学の魅力が心地よく漂う廬山寺は、そっとした静けさと穏やかな癒しを贈ってくれる素敵な場所です。紫式部の生涯や彼女が育った環境を感じながら、桔梗が庭園で咲き誇る美しい源氏庭を眺めながらの散策すると、まさに文学の世界に触れる特別なひとときとなることでしょう。

秋には紅葉が廬山寺を彩り、夏には桔梗が美しく咲き、素敵なひとときを届けてくれます。四季折々の美しい風景とともに、紫式部の魅力を再発見できる廬山寺へ、ぜひ足を運んでみてください。それぞれの季節がつくりだす素晴らしい景色を楽しみながら、日本の古典文学への探求の旅をお試しいただけたら嬉しいです。

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