仁和寺には１泊100万円の宿坊があるって聞いたけど本当なの？
うん、ボクもガイドになって初めて知ったんだ！海外の富裕層のお客様がターゲットなんだよ！この間ボクが案内するお客様を迎えに行った先がその宿坊だったんだ！
仁和寺は世界遺産として知られる素晴らしい場所です。その中には外国人の方も宿泊できる宿坊がありますが、中でもなんと1泊100万円のプランが存在することをご存知でしょうか？2018年から始まったこのサービスには、国内外からすでに何組かのお客様が利用されているそうです。
100万円のプランは、実は私もガイドをした際にお客様をお迎えに行って初めて知りました。
1泊100万円の宿泊プランには、一体どんな特別なサービスが含まれているのでしょうか？気になりますね！
仁和寺宿泊プランについて
特別な1泊100万円の料金設定
1泊100万円とはいったいどんな施設に泊まるの？と宿泊施設自体に価値があるとまずは思ってしまいますよね。
実は仁和寺の宿泊プランは、宿泊施設を主体にしたものではありません。特別な体験を提供するため非常に高額な料金が設定されています。つまり、100万円は宿泊費ではなく日本の文化体験費なのです。この宿泊プランは、仁和寺が「文化資産を広く活用した文化体験を提供する」ことを目的に、日本財団の「いろはにほん」プロジェクトに参加することから始まりました。
仁和寺は夕方5時になると門を閉めて一般客の立ち入りがなくなります。その後の世界遺産の境内を一晩貸切状態！ライトアップされた夜の金堂を間近で眺めたり、非公開の建物内や寺宝を拝めたり・・・これこそが100万円の価値なのです。仁和寺全体の美しい自然環境や落ち着いた雰囲気をプライベートでゆったりと楽しむことができます。
松林庵での宿坊体験ができる
仁和寺の宿坊プランでは、松林庵と呼ばれる特別な建物で5名まで宿泊ができます。松林庵は、美しい庭園や伝統的な日本の建築様式を楽しむことができるユニークな場所です。ここでの宿泊体験は、リラックスした一時を過ごすことができるでしょう。
松林庵は仁和寺の境内にありますが場所は非公開。元々はある寺侍の家族の家屋だったそう。50年ごとに改装を続けて2018年に現在の宿泊施設に生まれ変わりました。門戸を入っていくと静かで素敵な手入れされた庭がつづきます。
奥にひっそりと佇む松林庵は2階建ての数寄屋建設で、中は畳敷きの広々とした部屋が広がります。ソファはありますが、あえてベッドはおかず布団でお休みいただくそう。また、テレビなども置かれていません。
2階には天皇家にまつわる宝物も展示されており、透かし彫りの施された欄間や室内に架かる橋などのみどころもたっぷりです。
アメニティは京都産にこだわっていて、ゲストの好みに合わせて毎回セットされるんだそう。私がご案内したお客様は、松林庵で提供されたアメニティがとっても気に入ってお土産に持って帰っていらっしゃいました。
宿泊プランの内容と予約方法
貸切りプランの楽しみ方
1泊100万円の宿泊プランでは、完全なプライベート空間を楽しむことができます。ゲスト一人ひとりのリクエストに応じた贅沢な時間が与えられ、心地よい滞在を提供します。これは一生に一度の特別な経験となることでしょう。
100万円はあくまで素泊まりの料金ですので、食事などは別途費用がかかります。夕食や朝食の場所も好きな場所を希望できるため、夕食は仁和寺御殿の宸殿（しんでん）で、朝食は重要文化財の茶室でといったリクエストをすることが可能です。
今回のお客様はべリタリアンだっため、夕食は精進料理をご希望。出汁はかつおではなく、昆布からきちんと作ってもらえます。朝はお部屋でゆっくりしたいとの事だったので、部屋食に。食欲があまりなかったのでお弁当に変更してもらえました。
精進料理をいただきながら生け花や雅楽の演奏を鑑賞するといったなんとも豪華なリクエストにもそれぞれ応えてもらえます。他にも写経や茶道、和歌、十二単といったプログラムなどあらゆる日本文化をオーダーメイドで体験可能！日本でしか体験できない素晴らしい思い出が作れますね。
今回のお客様は、仁和寺のお寺の前でキャンドルに囲まれて二人きりのダンスをしたそう！髪をセットしてドレスアップした姿はハリウッドスターさながら！カメラマンがビデオ撮影もしていたので、これは一生どころか子孫まで語り継がれる宝物となりそうですね。
また、朝はお坊さんと一緒に国宝「金堂」での朝のお勤めに参加することが可能です。
直接申し込みかツアーでの予約が可能
建物の傷みにもつながるため松林庵での受け入れ人数はコントロールされていて、あえてウェブサイトなどにも載せていないのだそう。カスタマイズしたプライベートツアーを作りたい場合は直接仁和寺の事務所に申し込みましょう。
日本旅行では出発日限定で宿泊体験付きツアーを販売しており、ウェブサイトから予約することができますので、ぜひチェックしてみてください。（※設定日は限られています）
また、なんとふるさと納税でも申し込みことが可能なことも！寄付金額は418万ということなので、いったいどれだけの税金を納める方なら申し込めるかと思わず考えてしまいますね。
世界遺産”仁和寺”１晩貸切と松林庵での宿泊プライベートプラン～「100万円の宿坊」がふるさと納税に～
松林庵や特別仁和寺での特別なイベントは含まれないものの、仁和寺の宿坊に宿泊することも可能です。それが御室会館です。
和室・和洋室の部屋がありバス・トイレは共用となります（男女別）。夕食は四季折々の食材を使用した京懐石料理、朝食は湯豆腐を中心とした精進料理です。
御室会館に宿泊した場合も、松林庵に宿泊した時と同様、17時以降の境内を散策したり非公開の国宝「金堂」の朝のお勤めを見学することができます。また、仁和寺御殿の拝観券もいただけるのでとても嬉しいですね。
料金は1泊2食付きで1名13,500円から。じゃらんで申し込むことが可能です。
仁和寺御室会館-世界遺産「総本山仁和寺」に泊まろう！ 京都洛西観光の拠点♪
仁和寺の魅力とその他の情報
世界遺産である仁和寺の価値
仁和寺は、宗教的な重要性や歴史的な価値から、世界遺産に登録された場所です。その美しい庭園や建物は、多くの人々に感動を与えるでしょう。真言宗御室派の総本山で、その歴史は平安時代までさかのぼり、天皇家や皇族出身者が住職を代々勤めてきたことでも知られています。
応仁の乱の際に境内のほとんどを失ってしまった仁和寺でしたが、江戸時代に再建された姿が現在まで続いています。仁和寺の本尊である阿弥陀三尊が安置されている金堂は、現存する最古の紫宸殿遺構として国宝に指定されています。
また、観音堂も重要文化財に指定されており、特別公開時にのみ一般に公開される内部には本村である千手観音菩薩、不動明王など33体の像が安置されています。
特に春になると遅咲きの桜・御室桜を楽しむ事ができることで有名です。昔から数多くの和歌や書物にも御室桜は記されてきました。4月の中旬に見頃を迎える御室桜以外にもソメイヨシノやしだれ桜など境内には約550本の桜があり至る所で楽しむことができます。
五重塔や国指定名称の庭園などの見どころ
仁和寺には、金堂や観音堂以外にも多くの見どころがたくさんあります。これらは、日本の伝統的な建築様式や美しい彫刻などを堪能することができるスポットです。
約36ｍの五重塔は江戸時代を代表する塔として重要文化財に指定されています。1644年に建立されたもので、正面には大日如来を意味する額がかけられています。
国指定名称の庭園は、江戸時代に造られた庭園を中心に現代に整えられたもので、仁和寺境内南西部の「御殿」と呼ばれる区画にあります。「北庭」と「南庭」から成っており、南庭は左近の桜・右近の橘、白砂の松などで綺麗に整備された美しい庭で白書院の縁側に座ってゆっくりながめることができます。
北庭は南庭とは対照的な池泉式の庭園で、近代京都を代表する作庭家・七代目小川治兵衛により整備されました。斜面を利用した滝に池泉、築山に飛濤亭が配置され、その奥に中門や五重塔を望むことがことができ、最高の写真スポットです。
仁和寺と京都の関連情報
仁和寺と京都は密接な関係があります。他にも京都にはたくさんの見どころがありますので、仁和寺への訪問を機会に、ぜひ他の観光地も訪れてみてください。
今回のお客様は嵐山へご案内いたしました。仁和寺からは車で20分程なのですぐにご案内できます。海外からのお客様にとって嵐山は絶対訪れたい場所の１つ。着物で人力車に乗ってもらい竹林に案内したらとても喜んでもらえたのでおススメです！
他にも京都には多くの名所があるのでお客様と相談しながら、清水寺・金閣寺・伏見稲荷等にご案内するとさらに多くの思い出を作っていただけるので良いですね。
まとめ
仁和寺の1泊100万円の宿泊プランは、贅沢な時間と特別な経験を提供するため。美しい自然環境や伝統的な建物を堪能しながら、心身ともにリラックスした一時を過ごすことができます。外国の富裕層向けプランですが是非、この特別なプランを体験してみてください
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